クソガキ旅行記35
クソガキ旅行記35
クソガキ旅行記35
更 新 再 開


ひとまず近況報告から。
私クソガキは現在大学四年生。単位を無事に取り終え内定もいただき、三月の半ごろにある卒業式を待つ身となっています。
生きている中で大半を共にしてきた学生という肩書きがなくなることに一抹の寂しさを覚えつつ、残り少ないモラトリアムを楽しむ時間を送っています。ちなみに大学そのものはぼっちだったのでなんの思い入れもありません。

大学四年生、卒業という単語が並ぶとある単語が思い浮かんできますね。
そう、卒業旅行です。

数か月前、こんなやりとりがありました。



クソ親父「卒業旅行行かんでいいのか」

クソガキ「特に興味ないしな」

親父様「金出したるで」

クソガキ「行く(即決)」



ということで大学の友人(貴重)に同行を誘い、3/2~7までイギリスのロンドンへと行くことになりました。
クソガキさんもぼんやりヨーロッパあたり行きてえなあとか思っていたという理由もあります。安いツアーに適当に申し込みました。



成田空港からロンドンまで、合計約20時間。
一日にも迫る長さの時間を飛行機で過ごすことになります。ですので3/2~7までといっても自由に動けるのは三日間のみ。

ちなみにこの20時間と言うのは乗り換え込みの時間であり、直通であればもう少し短いようですが、アラブを経由するとどうも安くなるようです。

3月2日、夜の9時20分に、成田空港をエティハド航空というUAEの会社の飛行機に乗り出発。おお雑誌とかアラビア語で色々書かれてる。読めん。
到着予定時刻は現地時間で朝5時。日本からアラブに、よりにもよってその時間に行こうとする乗客は少ないようで、機内はちらほら人がいる程度でした。なのであいていた二席分を陣取って横になって眠ることができ非常に快適。エティハド航空すき。

数時間が過ぎ、アブダビ国際空港に到着。わりとすぐに眠れたこともあり、東京-アブダビ間は一瞬でした。
機内で見られた情報によると外は真っ暗にも関わらず15℃あるとのことでしたが、空港内は肌寒いくらいの温度に保たれています。

ひとしきり眠ってお腹が空いていたクソガキさんとその同行者。
せっかくだしここで何か買っていきたいな、と思い、コンビニやお土産屋や免税店を見て回ることに。

目についたコンビニでとりあえずサンドイッチを手に取ってみます。見た感じ普通のサンドイッチ。棚の値札には『30』の文字が。単位はディルハムと言うそうです。

そういえばイギリスの物価は調べたけどここのは調べていなかったことに気付き、Wi-Fiに接続してレートを調べます。
どうも、1ディルハム=30円とのこと。

棚の値札に目を移します。
30と書いてあります。

スマホに目を移します。
1ディルハム=30円と書いてあります。

クソガキさんは義務教育に感謝しながらサンドイッチを棚に戻しました。



一方友人はカフェに行きました。ラージサイズを頼んだらスープのようなコーヒーが出てきた挙句、なぜかクソガキさんの分まで普通のサイズのコーヒーが出てきました。アラブすき。
着いた直後は乗り換えやアブダビから出発する人が多く、同じ飛行機で来た日本人や白人が多めに見受けられましたが、夜が明けた頃から増える増えるアラブ人たち。
堀りが深く髭を生やし、鼻が高く肌が黒い。イケメンと美女しかおらんなあ……。
さすがに空港だけあって特に面白トラブルもなく、カンドーラ(と言われるらしい白い服装)の人を見て楽しんでいました。

そんなこんなでアブダビを発ちロンドンへ。お土産屋で3g2500円する粉らしきものが入った謎の缶が売っていたのだがあれは一体……。
ちなみに乗り換えの時にこちらに住んでいるらしい日本人のおばさんと話をしたんですが、やはりこちらの金持ちはすごいようですね。家族一人ずつに大きな家があるとかなんとか。まあおばさんもヴィトンのでかいバッグ持ってたしね。



ここからは日本語の案内がなくなり、英語とアラビア語だけの機内食のメニューを渡されました。
エコノミークラスだからかもしれませんが、どこの飛行機に乗っても機内食はそんなに美味しくはないですね(伏線)。
機内では隣になったお姉さんから「君ら友人?」と尋ねられました。そらそうよ。

しばし飛行機に揺られ、ようやくイギリスのヒースロー空港に到着。
長い旅路に痛んだ体をもみほぐしつつ入国検査へ。
愛想悪い検査官のおっちゃんからは友人かカップルなのか尋ねられました。こちらでは同性愛は普通の様子?

空港で経路を確認していると、近くのベンチに座ったおばさんに「君ら友人?」と尋ねられる。さっきのお姉さんそういう意味かよ!



地下鉄に乗り、まずはPaddingtonという駅へ向かう……はずが路線間違えてEarls courtという駅へ。
そこから歩いて公園を横切り、ホテルへ向かうことにしました。

そのケンジントン・ガーデンズという公園、1.1平方キロメートルもあり、とても大きいです。
緑の芝生が並び、剪定された木が立ち、アルバート記念碑(https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%83%AB%E3%83%90%E3%83%BC%E3%83%88%E8%A8%98%E5%BF%B5%E7%A2%91)という非常に立派な象が建てられていました。

こんな公園で寝転んで読書でもできたら最高だろうなあ、と考えながら歩き続けます。そこらじゅうで飼い犬が走り回っており、良い散歩の場所になっているようです。
と、雨でぬかるんだようでそこいらに泥が。
よけながら歩いて行くも、その数多くある泥の形があるものを連想させます。


クソガキ(これう○こなんじゃ……?)


確かに泥でも足でこういう形にかためることはできるかもしれません。匂いもとくにしませんでした。が、わざわざその形になった泥だと言い切るにはちょっと数が多い気がしますね……。走りまわる犬を見つめます。良いう○こしろよ、と思いました。

汚物なのか泥なのか判断の付きにくいものが散乱した道を歩き続けると、やがて大きな池が目に入りました。そこでは大量の鳥たちが水浴びをしており、非常に和やかな気持ちになりました。
ハトやアヒルはもちろん、1メートルにせまるほど大きい鳥が何羽も。ここで幼少期を過ごせたら良い思い出だなあと思いつつ池の周辺を歩くと、不快な色の水がはじけたような跡がそこいらについていることに気付きます


クソガキ(う○こだ……)


鳥の汚物で囲まれた池を速やかに脱出しました。鳥の汚物が匂わないことに感謝しました。

しばし進みますが、これ以降はほとんど普通の道が続くばかり。奥に見える建物と庭のように手入れされた場所を目指します。
ところどころで芝生に馬の蹄鉄の跡が見受けられました。そういえばガイドブックには馬も歩くと書いてあったなあ。などと思い出し進んでいきます。
すると、目の前に山と積まれた茶色の物体が現れました。


クソガキ(紛うことなきう○こだ……!)


馬の汚物は大きかったので、匂いがやってくる前に退避しました。風上であることに感謝しました。

そしてようやく公園の端あたりにある庭へ。
綺麗に手入れされており映画やゲームで見る景色を見ているようでした。
そこには野生のリスもおり、長くて太い尻尾をふりふりする姿はとても愛らしかったですね。もうリスがするう○このことしか考えられませんでしたが。

ケンジントンガーデンを抜けると、ホテルはもうすぐです。
同行者と道を確認しながら歩いて行きました。みんなこいつみたいにトイレでう○こすれば良いのに。

ホテルでチェックインを済ませ少々休憩し、いざロンドン観光へ。
ロンドンではいたるところで自転車をレンタルすることができます。街中にある無人の駐輪場の機械を操作して借り、別の駐輪場に戻す方式をとっています。
2ポンド(約340円)で借りることが出来、30分まで無料、その後はお金がかかっていく仕組みです。

しかしこの自転車、日本のママチャリを下回るレベルで性能が悪い。
漕いでも漕いでも力の逃げていく感覚ばかりだし、あまり安くもないので、トラファルガー広場(https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%88%E3%83%A9%E3%83%95%E3%82%A1%E3%83%AB%E3%82%AC%E3%83%BC%E5%BA%83%E5%A0%B4)のあたりまで行ってから駐輪場を探して降りることにしました。wikipediaの写真だとだいぶ広く見えますが、一番上のナショナルギャラリーが映っている写真でほぼ全部といったところであまり大きくはありません。

このあたりで腹が減ったという同行者と別れ、一人大英博物館へ。
貴重な展示物たちは確かに一日で全て見ることは到底不可能に思えたので、アメリカとヨーロッパの展示物だけ見ることにしました。

が、歩いているだけでも色々な展示物に目を奪われる。
イースター島のモアイなり腕時計の歴史なり、興味深いものがいっぱいでした。

ヨーロッパの歴史をなるべく最初から見たいと思ったので歩き続けていくと、イタリアの展示物のある部屋が現れました。
どうせだしここも見て行こうと近寄ると、職員に止められました。


クソガキ「閉館……だと……?」


結局見たいものはろくに見られず出ることになってしまいました。
こんな場所が無料なんてロンドン市民マジで羨ましい(募金はもちろんしました)。

その一時間後に集合してHUBなり飲み屋に行こうとなっていたので、歩いて時間をつぶすことに。
アンティークショップやスコティッシュショップなど魅力的なお店を見つつ、歩いてビッグ・ベンへ。

はえーでかい時計塔だなあと思いつつ写真をとっていたら、白と黄緑に肌を塗ったおばさんたちが。
英語ではない何かの言語で話しかけられ、写真を撮ろうということだけは伝わりました。

あ、なるほど、と思いました。
良く聞く「写真を撮ってお金を請求してくる」タイプの輩だと直感しました。
祭りでもなんでもない木曜日にわざわざあらわれ、英語ですらない言語で話しかけてくる。しかも一人で写真を撮っているアジア人に向かって。






ということなので写真は撮ってみました。
好奇心に負けたよね。

するとやはりお金を請求してくる。
正直予想通り過ぎてだいぶ笑ってしまいましたが、とりあえず2ポンド(約340円)ほど渡してみました。

すると食い下がる食い下がる。
最初は遠慮がちだったのが、クソガキさんがそれ以上渡す気がないと悟ると豹変したようになにやらまくしたてました。
その額を請求する意図でしょうが、20ポンド札(約3400円)を見せながら怒った表情でわけのわからん言語をわめくおばさんたちがちょっとだけ怖くなった辺りで払う気がないことを伝えると去っていきました。英語通じてるじゃねえかババア。

なお、ババアと撮った写真はクソガキさんのスマホにはありません(ババアが別のスマホで撮ったため)。



そんな風に観光し、時間になったのでHubなりbarなりを探すことに。
イギリスの飲食店はどこも内装に非常に気を遣っています。ろうそくや立体的にたたまれたナプキンで机を彩り、カウンターの奥にはこれみよがしに大量の酒瓶が。そしてそれが外から見えるよう大きなガラスでアピールする。
クソガキさんは、ビッグベンに向かうときに客のいないそういった店を見ながら、「イギリス人、気取ってんなあ」とか思っていました。

しかし、日が落ちて食事の時間になると、スーツを着た英国紳士がその店の席についていきます。
あまりに内装とマッチした顔立ちの人々が店内を埋め尽くすと、もはやそこは気取ったお店などではなく、ただの「オシャレ度が(日本人からしたら)高水準のお店」という風になりました。クソガキさんは心の中で土下座していました。失礼なこと言ってごめん。

いくらか歩いて適当に見つけたお店に入ります。
メニューにはフィッシュアンドチップスの文字が! 有名なイギリスの名物です。
しかし、お値段は11ポンド。日本円にして約1800円……。
とはいえここまで来て食べないわけにもいかないと思い、同行者と共に注文しました。

でかい(感想)。

20センチはあろうかという魚の揚げ物に、下には大量のフライドポテト。
付け合せにタルタルソースと緑色をした謎のソースが皿に盛られ、他にもケチャップやウスターソースのようなものなど大量の調味料がついてきました。

正直調味料が別で大量についてくるあたり嫌な予感しかしなかったのですが、
頼んだ以上後に引くことはできず、まずは魚を一口。















まずいッッッ!!!




べちょべちょの中身に比べて異様に硬い衣、良いものを使っていないのか腹にボディブローのように効いてくる油。
なによりもついてきた緑色のソースの不味さったらない。エダマメのような味がしました。どう考えてもフライには合いませんね……。
ちなみにポテトは普通でした。決して美味しくはない。

胡椒とレモンの組み合わせでなんとか全て食べきった時には、油で腹がやられて他の食事を注文する気も失せていました。
なにより高いお金を支払って不味い食事が出てくることの恐怖ったらない。20ポンド請求ババアが軽く吹き飛ぶレベルの恐ろしさ。

ちなみにこのソース、マッシィピーと言って緑の豆を潰したものらしいです。調べてみると好意的なことが書かれてあるブログや記事が見受けられましたが日本人の味覚が心配になりました。こいつがスタンダードみたいな顔して出てくるの許せん。

その後ホテルへ帰り、翌日の予定をさらっと決めて就寝しました。
うんことババアとイギリスの食事に翻弄された一日でした。

コメント

Chicking
2016年3月9日2:05

英国の飯マズは本当だったのか…
あと、うんこしか頭に入ってこなかった(無垢)

くいろ
2016年3月9日12:15

うんことババアとメシマズの国でした

のぶ
2016年3月9日12:23

面白かった(pq・v・)+°
クソガキ旅行記いいねw

くいろ
2016年3月9日16:03

あざす! 書く気力になります!

うぃん
2016年3月9日18:03

いい読み物でした
あと、フィッシュアンドチップスってビネガーぶっかけて食べるもんじゃなかったでしたっけか

くいろ
2016年3月9日20:56

調べてみたところ伝統的に塩と酢らしいですね。かといってそれであれがおいしくなるとは思えないのが問題なんですが……。

ムンナロー
2016年3月9日22:28

基本味なしで後からお好みでソースかけろスタイルだからねー。フィッシュアンドチップスだけ食べ忘れたのは少し後悔

くいろ
2016年3月12日22:43

日本人が作ったほうが美味しいらしいですね?

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